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ペリンドプリルエルブミンによる喉頭血管性浮腫

2013年1月掲載

薬剤 ペリンドプリルエルブミン循環器官用剤
副作用 喉頭血管性浮腫
概要 19歳、女性。高血圧に対して2年前からACE阻害薬であるペリンドプリルエルブミンを内服していたが、咽頭痛による食事摂取困難のため近医受診、頚部腫脹、咽喉頭浮腫を認め当科に入院した。ヒドロコルチゾン300mg/日、スルバクタムナトリウム/アンピシリン3g/日を開始したが、炎症所見に乏しいため薬剤性血管浮腫を疑い内科主治医に確認後ACE阻害薬を中止した。翌日から浮腫、腫脹は徐々に改善し、6日目に退院した。退院後はACE阻害薬をCa拮抗薬に変更したが浮腫の再発は認めていない。ACE阻害薬はアンギオテンシン変換酵素(ACE)を阻害することからアンギオテンシンⅡを抑制して降圧作用を示し、一方で、ACEのブラジキニン不活化作用を抑制してブラジキニンの蓄積により血管透過性亢進と血管浮腫が発症するとされる。炎症所見の乏しい咽喉頭の浮腫を認めた場合には遺伝性や薬剤性などの血管性浮腫を念頭に置くべきと考えた。

監修者コメント

本剤の使用上の注意、「重大な副作用」の項に「血管浮腫」が挙げられており、「呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保等適切な処置を行うこと」との注意が喚起されている。

著者(発表者)
藤田芳史ほか
所属施設名
横須賀共済病院耳鼻咽喉科
表題(演題)
アンギオテンシン変換酵素阻害薬により誘発された喉頭血管性浮腫の1例
雑誌名(学会名)
耳鼻咽喉科展望 55(3) 167-171 (2012.6)

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