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ミノサイクリンによる好酸球性肺炎

2015年8月掲載

薬剤 ミノサイクリン抗生物質製剤
副作用 好酸球性肺炎
概要 66歳、男性。初診の2週間前に造園作業をし、マダニが咬着していることに気がついた。マダニを除去した後、ミノサイクリンの内服を開始した。2日前より39℃を超える発熱、全身倦怠感が出現したため、当科を受診した。マダニ媒介性感染症が否定的であることから、肝胆道系感染症、薬剤性肝障害を疑い、ミノサイクリンを中止し、レボフロキサシンに変更した。新たに好酸球上昇、CRP上昇、低酸素血症を生じたため、内科に入院した。気管支肺胞洗浄により好酸球増多を認め、ミノサイクリンによる好酸球性肺炎と診断した。プレドニゾロンの内服を開始したところ、CRP、好酸球数、呼吸器症状の改善を認め、胸部CT陰影も著明に改善した。プレドニゾロン終了後に実施したDLSTは131%で陰性であった。

監修者コメント

マダニ刺症に対して処方されたミノサイクリンによって薬剤性好酸球性肺炎を発症した一例である。好酸球性肺炎を生じる薬剤は抗菌薬や鎮痛薬が多く、その中でもミノサイクリンについては比較的報告が多い。マダニ刺症の感染症予防にミノサイクリンを投与することが多いが、副作用も考慮し、マダニの種類や流行地を踏まえて慎重に判断する必要がある。

著者(発表者)
井上裕香子ほか
所属施設名
兵庫医科大学皮膚科学教室ほか
表題(演題)
マダニ刺症に対して処方されたミノサイクリンによる好酸球性肺炎
雑誌名(学会名)
皮膚病診療 37(6) 545-548 (2015.6)

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